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小野国際特許事務所メールニュース
2006年5月号
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インク・カートリッジ事件について
今年の1月にキャノンが、同社の使用済みインクカートリッジの再生品を販売してい
た会社を特許権侵害で訴えていた事件で、特許権の侵害を認める判決が出ました。
この事件は、リサイクル品に関係するものであったことから、世間の注目を集めまし
た。
一般的に、特許製品は特許権者などの正当な権利者から、消費者などへ販売された時
点で特許権の効力は使い尽くした(消尽)とされ、その後、その特許製品を転売などし
ても、特許権を行使することができないと考えられています。
今回の事件では、特許権者が製造した純正品を消費者が購入し、使用後空になり廃棄
したものを、被告会社が集めインクを充填して再生品を製造し安価で販売していました
ので、この再生品について、特許権の効力が消尽したものであるかどうかが問題となり
ました。
結論として、適法に販売された後でも、特許製品の本質的な部分を交換または修理し
た場合には、特許権は消尽しないとされました。
つまり、特許発明とは無関係な部分の修理や電池などの消耗品の交換は許されます
が、特許発明と関係のある重要な部分を交換などした場合には、特許権の侵害となり得
るということです。
世の中の流れとしてリサイクルが推進されていますが、特許権侵害とは切り離して考
えられており、単純にリサイクル品だから大丈夫ということはありませんので注意が必
要です。
このトピックに関してご質問等がございましたら、弊所までお問い合わせ下さい。
弁理士 井手浩
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5月の行事:5月12日(金)13:00〜 無料相談会
場所:発明協会沖縄県支部
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5月の滞在予定 5月10日(水)〜 15日(月) 弁理士 小野 信夫
※弁理士が沖縄オフィスにいない場合でも、テレビ電話にて東京オフィスの
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