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２０１０年１２月号（特許出願の記載要件（２））
2010/12/15
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特許業務法人
小野国際特許事務所メールニュース
２０１０年１２月号
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特許出願の記載要件（２）
前回に引き続き、記載要件について説明していきます。
記載要件の２つ目は、「明確化要件」といわれるもので、特許を取ろうとする発明
（特許請求の範囲の発明）は、明確でなければならないとするものです（特許法３６条
６項２号）。
これは、特許権が他人の無断実施を許さない排他権であることから導かれるものです。
つまり、発明の範囲が不明瞭ですと、発明の範囲の解釈を巡って第三者と特許権者の間
で無用な争いが生じることがあるため、誰でも発明の範囲が明確に理解できるように特許
請求の範囲を記載することが要請されているのです。
具体的に発明が不明瞭であるとされる例としては、
� � … … を除く」、「 … … でない」
�◆ 孱隠亜鶲焚次廖◆孱牽亜邂幣紂�
�� 「比重の大なる」、「高温」、「滑りにくい」
�ぁ 嵒�要により」
等の記載が挙げられます。
このうち、�，蓮⊇�くものは明確になっても、それだけでは発明の外側（外延）が
不明であるとするものであり、�△蓮�下端、上端はそれぞれ明瞭になっても逆の上端、
下端が不明であるとするものです。また、��は、比重が大、温度が高い、あるいは滑り
やすいといっても人によりその判断は異なるためであり、�い蓮△匹里茲Δ覆箸�に
「必要」なのか不明であるためです。
上記、�△両豺腓蓮�不明の上端、下端を明確にすれば良く、また、��の場合は、
「大」とされる比重の範囲、「高い」とされる温度範囲あるいは「滑りにくい」とされる
摩擦係数の範囲等を数字で示せば拒絶は解消しますが、それらの数字が明細書中に記載さ
れていない場合は、補正困難で権利が得られなくなります。
請求の範囲の記載が明確化要件を満たしているかどうかは、特許の範囲が誰でも同じも
のとして具体的に認識できるかどうかで判断しますので、常に好ましい範囲として数字
（および必要な場合はその測定機器）や、好ましい化合物例、部材例を出願時の明細書中
に記載することが重要です。
このトピックに関してご質問等がございましたら、弊所小野までお問い合わせ下さい。
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場所：発明協会沖縄県支部
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