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2011年07月号(中国版新幹線と国際特許出願)
2011/07/19

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           特許業務法人
           小野国際特許事務所メールニュース
               2011年7月号

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           中国版新幹線と国際特許出願

 最近、中国国有鉄道大手である中国南車が新幹線の列車について、21件の国際特許出願を行ない、そのうち8件については、中国特許庁による国際予備審査をパスしたと報道されている。
 外国の企業が国際出願をすることに何ら不思議はないが、この中国版新幹線の国際特許出願については、日本国内でかなり大きく報道され、反響を呼んでいる。
 この理由は、まず中国版新幹線の基本的な技術は、川崎重工が技術供与したものであり、出願の内容がこの技術を基本にしたものではないかという疑念である。つまり、他人の技術をちょっと改良し、自分の技術としてしまったのではないかという疑問である。また、このよう
な他人の技術に便乗した技術で特許を出願し、日本を押しのけ、他国での事業を有利に進めようと図っているのではないかとの憶測である。
 しかし、このような報道は、中国に対して過敏になりすぎた反応としか思えない。つまり、中国企業が特許出願すること自体は何の問題はないし、その技術が他の企業の技術をベースにしていたとしても、特許性のある部分が中国企業オリジナルな部分であれば、中国企業が特
許を得て当然である。また、各国に出願した特許を武器に、高速鉄道市場で有利な立場を得ようとすることはどこの企業でも行うことであり、中国企業のみを非難できるものではない。
 この事件で問題とすべきは、川崎重工が技術供与に当たり、どのような契約を結んでいたのかである。特に供与した技術の改良の取り扱いがどうなっていたかであり、改良技術を共同出願することになっていれば、中国企業が契約違反ということになる。
 これからも、日本企業は、中国企業に対する技術供与や、合弁事業等を行うことになるが、その際にはお人好しの日本人でなく、契約にこすからい日本人として対応することが重要であろう。
 
このトピックに関してご質問等がございましたら、弊所小野までお問い合わせ下さい。
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 8月の行事:8月11日(木)10:00〜16:00 発明無料相談会                        
    場所:発明協会沖縄県支部
        
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  8月の滞在予定8月8日(月)〜 8月12日(金) 弁理士 井手 浩


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